DIC川村記念美術館記その1〜美の洗礼〜

フランク・ステラ「リュネヴィル」1994

「ブリジット・ライリーの絵画 ゆらぎ」展に行きました。DIC川村記念美術館にて、8月26日まで開催

千葉の佐倉市にあります。東京駅発のバスを利用し、美術館まで1時間。

バスから降りて、チケットを購入し、小道をくだって目の前に開けた噴水池を眺めながらベンチで小休止。美術館のある広大な敷地には、庭園もあるのでした。噴水池には、オシドリ、コブ白鳥、フランスガチョウなどがいるみたいです、パネル表示がありました。池のほとりには、ピーターラビットの世界みたいなガチョウの風景が。フェンスがあるので、池には近ずけません。水鳥のたたずむ愛らしい風景だなぁ。

DIC川村記念美術館 庭園噴水
DIC川村記念美術館 庭園噴水

 

DIC川村記念美術館
DIC川村記念美術館

川村記念美術館外見は、ムーミン小屋みたいな石の壁にとんがりお屋根。メルヘンチックな感じ。入口右横に、巨大な古鉄を積み上げた彫刻作品がそびえ、反対側には、真っ赤な唇みたいな彫刻作品が目に入る。唇の赤は、遠くからでも黄緑一色の芝生のコントラストで良く見える。

緑濃い木々の合間に、突如山盛りされた古鉄渦のエネルギーに吸い寄せられるように、作品プレートを確認すると、フランク・ステラ作でした。ステラ健在!言われてみれば、なんとなくステラっぽいグルグル螺旋。生誕から逆算すると、制作年は、57−8歳?エネルギッシュ。赤い唇は、清水久兵衛作1990年(でもきっと、唇ではありません)。

こんな風にして、日傘を閉じて、美術館に入りました。エントランスホールの吹き抜けの採光中央に、ふっくらした女性像の彫像が展示されていす。言わずと知れたマイヨール。見上げると白くて丸くて大きな扇風機の羽みたいな、でももっとはるかに優雅な天井造作や、壁に小さく縦に並んではめ込まれたステンドグラスもきれいでした。螺旋階段を登れば、企画展のライリーですが、わたしは、順路に従って、常設から鑑賞しました。川村記念美術館の歴史を学ぶ。

フランク・ステラ「リュネヴィル」1994
フランク・ステラ「リュネヴィル」1994

 

清水九兵衛「朱甲面」1990
清水九兵衛「朱甲面」1990

 

印象派からエコール・ド・パリへ

美術のお手本のような画家が並んだ部屋。粒よりのコレクションが新鮮。マティスは小作。でも好きな作家なので、自然と引き寄せられてしまうし、近年あまり影響を受けないピカソも、良かったなぁ。作品「シルヴェット」。グレーグラデーションで描かれたポニーテールの少女像は、クルリとしたカールの描写が愛らしい。さすが、巨匠の筆運び。

レンブラント」を通過し、私たちは薄暗い通路のような展示スペースに誘われます。予想外の、「初期抽象」。カンディンスキー、マレービッチ!淡い水彩色が鑑賞者の目を休めます。外観からは想像できない巧みな採光窓が素晴らしい空間です。

「シュルレアリスムとその展開」、私は基本的にシュルレアリスムを好むので、ウキウキしてきます。お〜、このような場所で、デュシャンに出会えるとは!”アートを忘れてはいかんよ”っと、いきなり頭を叩かれた思いです。

さて、

ロスコ・ルーム(シーグラム壁画)」。作品保護のためか、それ以上に薄暗い照明に、係りのお姉さんに質問してしまいました。マーク・ロスコ財団から指示の通りに照明を暗くしていると、きちんと教えてくれました。そうなのか、作者の意図?
思い直して、もう少しロスコ絵画と対面していると、留まるほどに、目がキャンバスの色彩に慣れてきました。ロスコの目指した美学を体感できるような時間の流れ。

階段を登ると、一転して「サイ・トゥオンブリー」ルームは、両窓からたっぷり緑を取り入れた白い空間に、ぽっかりと、サイ・トゥオンブリーの抽象絵画と彫刻が1点づつ。部屋に向かって立つ背景の階段壁面の薄紫のレリーフ装飾もそれは美しいのでした。

サイ・トゥオンブリーは、ラヴェンナのアカデミアで勉強中に、当時目覚め始めた抽象作品に、担当教授から、「ナホミは、サイ・トゥオンブリーを観ると良いよ」と教えられ、学んだ作家でした。

DIC川村記念美術館記その1終わり