涅槃会
立春すぎ、野方地方では、梅が咲き始めています。
日本の花と言えば「桜」が代名詞ですが、梅の花は兎も角愛らしい。
丸みを帯びた花びらの真ん中にギュウッと密集した雄しべ。パッチリお目目のまつ毛のようです。
古い民家の庭先に、八重の紅梅は、少し花の時期が過ぎ、白梅は、まさに今。それぞれが、少し離れて咲いています。
地面には、蕗がびっしりと伸びてひしめき合っている風格ある民家。時代の流れか、相続のためか、母屋は比較的新しいにも関わらず、空き家の様子。
近頃始めた軽ジョギングの時、白梅に呼び止められてから、主人知らずの庭先の木に見入っています。
スッと伸びた梅の枝。
日本の景色だなぁ。
羽村市 崇禅寺
さて、そんな春の訪れも感じる先日、
羽村市のお寺、崇禅寺へ行ってきました。
昨年3月に、地元の文化祭がキッカケとなり、ご縁が育まれたお寺さんです。
月一回開催、土曜講座( 自由参加)、絵解き涅槃図の会でした。

涅槃図絵解き
2月15日は、釈迦牟尼様が入滅された日。
だそうです😅。
涅槃(ねはん・お釈迦様の入滅)という言葉は知っている。
だけれども、
日付につきましては、改めて認識しました、、💧
釈迦牟尼様の誕生日、灌仏会(かんぶつえ4月8日)とセットで覚えよう。
お生まれの日があるのですから、亡くなった日もあるはず。釈迦牟尼様は、実在された人物。
崇禅寺では、江戸時代よりお寺に伝わる長谷川等伯画伯の涅槃図と、他2枚の涅槃図を絵解き下さいました。
仏教の絵解きとは、起源古くから行われ、日本でも、庶民がまだ文字の読めなかった時代、芸能娯楽としても、絵解きは盛んだったそうです。
その点は、ビザンティン時代に、初期キリスト教普及の意味合いも含め盛んに製作されたモザイクと似た意味合いを感じます。
一旦廃れた絵解き文化、
信州、長谷寺の岡澤恭子さんが、復興されました。
涅槃図に描かれた人物、風景、動物、絵師の流れについてなどを、物語り形式でお話されました。
絵解き
お釈迦様に提供された最後のお食事、トリュフが原因で、体調を著しく崩され、クシナガラへ向かった。
ようやくたどり着いたクシナガラの沙羅双樹の袂で涅槃に入られた。
涅槃図では、沙羅双樹の樹は、2本対が4組、8本で描かれ、半分は花をつけ、半分は枯れているのがルール。
お釈迦様は、右を下に入滅された。
樹には、釈迦牟尼様の臨終を悲しんだ摩耶夫人が天から投げた薬袋が引っかかっている。
お釈迦様は、人生に二度黄金色に輝かれた。
動物は、現在の干支の起源となった動物が描かれているが、ずる賢い猫が描かれていない理由と、干支に猫がいない理由。
など、
知っているようで知らない事を、
まるでそこに、お釈迦様とお弟子がいるような語りでお話しされました。
活字で読むよりもはるかに、身に響きます。

「涅槃の日」
クリスマス・恵方巻き・バレンタイン。消費祭り行事に押され、涅槃イメージは弱い😢。
仏教徒でなくても、覚えて大切にしたいお日にちなので、「涅槃の日」とタイトル付け致しました。
人生は、諸行無常。
Parinirvana Day or Nirvana Day